ラテンヲタク

みんなで楽しむ、ラテン文化とスペイン語



中南米滞在経験のある私が、日本へ帰国後、初めて献血を行いました。

中南米滞在経験者が献血をするためには超えなければならない壁、そして超えられない壁があります。

献血を経験された方の中には「中南米滞在」というキーワードでピンとくると思いますが、今回、私は中南米から帰国して初めて献血を体験しましたので報告します。

なぜ今まで献血しなかったのか


私は献血を10年間自粛しました。

その最大の理由は、中南米へ渡航する前と、日本へ帰国した際に「熱帯地方由来の感染症予防のため献血を自粛しろ」と忠告されたからです。

この忠告を真摯に受け止め自粛していました。

中南米渡航歴に「時効」はない


しかし、献血自粛に関して、私は大きな勘違いをしていました。

ある程度の歳月が経過すれば、中南米渡航歴の効力が消滅すると思い込んでいたからです。

献血自体は10年待たなくてもできるのは知っていましたが、ちゃんと輸血用として活用してもらえるまで待てば良いと勘違いしていたのです。実は、そんな時効の話は存在せず、中南米渡航歴があるだけで、献血は別枠となると決まっていました。

これまで特に献血をしようと思い立ったことはなかったのですが、この事実を知って、中南米へ渡航する直前に一度くらい献血を経験しておけばよかったなと後悔しています。

10年の歳月は、長くて無駄な期間だったのかもしれません。

輸血できない私の血液


私の血液は、どんなに時間が経過しても「輸血用」として利用されることはありません。理由は以下の通り、中南米に1ヶ月間以上滞在していた経験があるからです。

滞在経験があるかないかだけで判断される項目でした。10年前でも問答無用で「該当者」となってしまいました。

献血前に行う「中南米滞在」に関わる申告の義務




  1. 中南米諸国で生まれた、または育った。
  2. 母親が中南米諸国で生まれた、または育った。
  3. 上記1に該当しない人で、中南米諸国に通算4週間以上滞在した。
  4. 参照:シャーガス病にかかる安全対策について - 日本赤十字社

私は3番に該当しました。何度見返しても、渡航歴の時効に関する記述はありません (涙)

輸血用として「利用価値ゼロ」の私の血液


私の血液は通常よりも多い検査を受けなければならないこと。そして、検査結果に問題がなければ活用されるということ。さらに、血液の活用の範囲は、輸血用ではなく血漿分画製剤の原料血漿のみ(血液成分の部分的な利用)となるのです。

また、献血前の申告書以外に、シャーガス病の抗体検査にかかわる同意書などに署名する必要もありました。中南米を訪れた「情熱だらけの私の血液」は、現地で素晴らしい体験を積み重ねましたが、日本に帰国してからは、間接的にしか人々の役に立てない事情が常に付きまといます。

献血は、私の血液に中南米への渡航履歴をしっかりと刻み込んだのです。

中南米への渡航で失うもの


ブラジルのオリンピックやパナマ運河の拡張工事完了など、何かと中南米の話題が多く仕事や旅行で中南米を訪れる方が増えています。

海外での体験はとても貴重なもので、私はそれらを応援したい立場です。しかし、今回の私の献血体験のように、何かを押し通せば、それと引き換えに失うものもあることを念頭に置いていて欲しいと思いました。


この記事が気に入ったら
友達と共有しよう!

ラテンヲタクより最新情報をお届けします

イチオシのスペイン語教材

オススメ書籍一覧

コメント

コメントフォーム